幼い子供による鍵の締め出し防止方法。
子供に室内から鍵を閉められ中に入れなくなった。との依頼が毎月のようにあります。主に2~3歳ぐらいのお子さんが室内側のサムターンを回してしまいお母さんやお父さんが家の中に入れない状態になってしまう事です。
幼いお子様は興味本位で室内側サムターンを回してしまう事があり、閉める事が出来ても開けることがなかなか出来ず、当方に相談される方がおられます。
お子様でも3歳以上になると呼びかけで中から開けてくれる子もおりますが、もっと幼くなるとまず開けててくれる可能性が低くなります。
これは扉に付いている錠前の位置にも大きく関係する事かもしれませんが一部の扉に対しての対応方法を記載させてもらおうかと思います。
扉の下から約60cmの所に鍵が付いている。
昔のレバーハンドル錠や、ノブ錠などは扉の下から約90~100cmぐらいの所にあり、幼い子供が回すには少し難しかったのですが、今ではかなりの扉が生産されており事情が変わってきました。
この子供の締め出しに多いい扉のほとんどが「プッシュプル錠」と呼ばれるものです。特徴としては室内側からはレバーを押して扉を開け、室外側からはレバーを引いて開けるタイプの扉です。
この「プッシュプル錠」もレバーと一体となっているは対応は出来ないのですが、レバーと錠前が分かれている扉には「脱着式サムターン」が取り付けられているものがあります。
脱着式サムターンとはその名のとうりツマミが取り外せるサムターンです。
本来はセキュリティサムターンと呼ばれ、玄関付近のガラスを割られてもツマミを外して室内側から鍵を開けれなくするための装置です。
扉を製造しているサッシメーカーのリクシル(旧トステム、旧新日軽)、YKK、三協立山、不二サッシ等がこの脱着式サムターンを採用しています。
ほとんどが上下の錠前の下側にありますので脱着式サムターンかどうかを調べてみるのがいいかと思います。
もし、脱着式サムターンでしたらツマミを外し、お子様が成長されるまで上部の錠前をメインで使いいただき、ご家族で長期の外出時には上下の錠前をご使用いただくのが良いかと思います。サムターンを外した状態でも外からの開閉は可能です。
後、外したツマミは必ず玄関の近くで保管して下さい。災害時や、火災があった時に脱出できるようにするためです。
脱着式サムターンの特徴。
脱着式サムターンは特徴として、サムターンの下部にスイッチが付いており、そのスイッチを押しながらツマミを引っ張ればツマミが取れるようになっています。
ほとんどのサッシメーカーが同じような作りになっています。一度確認してみてもいいかと思います。
今回はサッシメーカーの脱着式サムターンの使い方により幼いお子様による締め出し防止方法の一部をお伝えさせていただきました。
この事を知っていればお子様にとってもとても安全な事です。ぜひ知識として知って頂ければと思います。
もし、お子様による締め出しにあわれた場合、当店では錠前の種類にもよりますが錠前の破壊解錠をお勧めさせていただいております。
約10年ほど前から対ピッキング対応のシリンダーが標準生産されており、鍵穴からの錠前解錠は難しくなっております。当店ではサムターン回し解錠とゆう解錠方法も導入しておりますが、これは室内側に特殊な工具を入れて室内側のツマミを回して鍵を開ける方法です。
しかしながらこの方法は1~2秒では開けれる方法ではないため、もしお子さんが近づいてきたときに誤って目を突いてしまう可能性があるからです。
中にはお子さんの安全も考えない業者さんもいますので、幼いお子様による締め出し防止対策もご検討いただければと思います。
最後に、上記の内容に当てはまらない錠前の方は、常に錠前を身に着けておられるか、信用の出来る親族の方にスペアの鍵を預けておかれるのもいいかと思います。
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